9月1日は、防災の日。ちょうど100年前の1923年9月1日に関東大震災が起こったことからのちにこの日に定められました。「政府、地方公共団体等関係諸機関をはじめ、広く国民が台風、高潮、津波、地震等の災害についての認識を深め、これに対処する心構えを準備する」ために制定された防災啓発のたの日です。
今回は、その防災の日に向けて乳幼児連れでの災害時の避難の備えについて考えていこうと思います。
日頃から情報収集を
災害が起きた場合、自分がいる場所がどの程度安全なのか、危険度はどのくらいなのか。非難の要不要を知るためにもハザードマップや避難所については把握しておきましょう。自宅だけでなく、職場や保育園・学校も含めて調べておけるとより安心ですね。
小さいお子さんがいる場合は、早めの判断・行動も必要です。教えて!ドクターというサイトが発行しているアプリやリーフレットのPDFがとても分かりやすくまとめられているので是非参考にしてください。
大事な情報は印刷も
最近ではスマホに情報をなんでも保存しておけるので便利ですが、有事の際は電池切れやネット回線の混雑により使えないこともあります。必要な事をさっと確認できるように大事な情報は写真に撮ったりコピーを取ってまとめておきましょう。
※有事の際、お子さんの預け先に個別に連絡を入れることは混乱を招くことがあります。災害時の連絡方法については入園・入学時などに必ず確認しておきましょう。
非常用持ち出し袋に加えたい物
一般的な非常用持ち出し袋に、小さいお子さんがいる場合には加えて用意しておきたいものをリストアップしてみます。
授乳用品
- 授乳ケープ・授乳服
- 液体ミルク
- 使い捨て哺乳瓶・紙コップ
避難所では特に初期、なかなかプライバシーが保たれない環境になることもあります。周りの目をなるべく気にせずに授乳できるよう授乳ケープや隠せる授乳服があると安心です。
普段は母乳のみの方でも、ストレスや水分・栄養不足から母乳の分泌が不足してしまう可能性もあります。災害時の備蓄として有用な液体ミルクはメーカーによって内容量も異なるので、現状の必要量+αをまかなえる量をストックしておけると安心です。半年~1年ほどの賞味期限のものがほとんどなので、状況に応じてローリング使用していきましょう。
製品名 | はぐくみ | アイクレオ | ほほえみ | すこやか |
パッケージ | ||||
メーカー | 森永 | グリコ | 明治 | 雪印 |
容量 | 100ml | 125ml | 120ml・200ml | 200ml |
水や電気を確保できる程度によって、必要な授乳物品も変わってくるかと思いますが避難の最初期でまだ哺乳瓶を洗うこともままならない状況では使い捨ての哺乳瓶もいくつか備えておきたいところ。
普段が母乳メインで哺乳瓶に慣れていない子は、乳首の違いによる乳頭混乱を避けるために紙コップであげることもできます。
環境が整いそうなら、適宜カップや哺乳瓶の洗浄・消毒グッズを揃えていきましょう。大きな消毒かごが荷物になる場合は、ジッパー付き袋に消毒液を作って使用するという手もあります。シリコン製のバッグだと消毒液がなくても電子レンジでの消毒にも使えますし、授乳グッズ一式を入れて保存しておくのにも便利です。
液体ミルクでは紙パックや缶に直接付けるタイプの乳首があるため、洗浄・消毒も乳首だけなので少量の水で済みます。紙コップもプラスチックコップに移行できます。
離乳食(補完食)
- ベビーフード
- 使い捨てエプロン
- 長めのスプーン
ベビーフードは、月齢に合ったものをストックしておくといざという時安心です。今はいろいろなメーカーのお試しセットなんかもあるので、普段のお出かけ時や、ちょっと疲れた時にも使えて便利ですよ。月齢・賞味期限に気を付けてローリング使用していきましょう。
ベビーフードは、食器に移さなくてもパウチや瓶から直接スプーンですくってあげて大丈夫。洗い物が減らせます。赤ちゃんの口に入るものを拭くときは、ノンアルコールタイプの除菌シートを使用しましょう。
衛生用品
- オムツ
- おしりふき
- 消臭袋・ゴミ袋
- 使い捨ておむつ替えシート
- おりものシート、生理用品
オムツ・おしりふきは普段から余裕をもってストックしておきましょう。お風呂もままならない避難所では、おしりふきで全身を拭いてあげることもできます。
月経時や産後の悪露が出ている時期にも困らないよう生理用品も用意も忘れずに。下着を変える余裕がない場合は、おりものシートを使って対処する手もあります。特に産後すぐは膀胱炎にもなりやすいため、陰部の清潔を保つことは重要です。
避難時の服装・荷物
- 雨具
- バスタオル
- 授乳ケープ・授乳服
- 肌着・着替え
避難時はできるだけ両手を使えるようにしておきたいため、基本は抱っこひも+リュックサック。ベビーカーやキャリーケースは思わぬ悪路に対応できないため控えた方が良いです。暴風雨の中では傘も役に立たず危険なため、抱っこやおんぶをしたまま使えるレインコートやポンチョの用意を。濡れた体を拭いたりおくるみとしても使えるのでバスタオルもあると〇。
授乳中の方は避難所でも安心して授乳ができるよう授乳ケープや授乳服の用意もしておけるといいですね。
気を付けて過ごしていてもうんちや吐物などで何かと汚れてしまうのが小さな子のお洋服。予備の着替えがあると安心ですね。
まとめ
以上、小さいお子さんがいる場合の、災害時の避難に備えて準備しておきたい物品についてでした。
地震や水害・土砂災害など、ないに越したことがないのは確かですが、日本ではその発生の可能性が高いことも事実です。備えあれば憂いなし、ご自身だけでなく小さなお子さんの命を守るためにも日頃から情報や物品は備えておくようにしましょう。
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