精油は医薬品とは異なりますが、様々な効果・効能を心身にもたらしてくれます。その効果は使用する人やその時の状況によって同じ精油であってもプラスに働くこともあれば、マイナスに働いてしまうこともあります。
このページでは、時にマイナスに働いてしまう精油についてまとめてみました。気を付けるところはおさえて、より安心してアロマを楽しんでいきましょう。
代表的な精油を例に挙げていますが、すべての精油を取り上げているわけではありません。使用時には必ず添付の成分表や注意書きをご確認ください。
妊娠中
精油の中には、子宮収縮作用や流産を引き起こす作用、神経毒性のある成分を含むものがあります。妊娠初期は香りを楽しむ程度にし、中期以降もお肌に使用する際には十分注意してください。
妊娠中は香りに対する感覚や身体の反応が非妊時と変化することもあります。使用する際には少量ずつから始め、気分が悪くなるなど異常がみられた場合には使用を中止しましょう。
・クローブ
・パルマローザ
・シナモン・カッシア
※子宮収縮作用のある成分を含むため、妊娠中は出産時以外の使用は禁忌です。
・ペパーミント
・ローズマリー・カンファー
・セージ
※神経毒性や流産を引き起こす作用のある成分を多く含むため、妊娠中の使用は禁忌です。
・ヘリクリサム
・ラベンダー・スピカ
※神経毒性や流産を引き起こす作用のある成分を含むため、妊娠中の使用には注意が必要です。
乳幼児・高齢者・授乳中・てんかん患者
ケトン類という成分には、神経毒性や流産を引き起こす作用があります。
そのためケトン類を含む精油の使用には注意が必要です。
・ペパーミント
・ローズマリー・カンファー
・セージ
※妊娠・授乳中、乳児、高齢者、てんかん患者への使用は禁忌です。
※3歳以上の幼児には、長期間・継続的・広範囲に多量の使用は避け、低濃度で注意して使用しましょう。
・ヘリクリサム
・ラベンダー・スピカ
※妊娠・授乳中、乳幼児、高齢者、てんかん患者には、長期間・継続的・広範囲に多量の使用は避け、注意して使用しましょう。
高血圧
主にペパーミントに含まれるℓ-メントールという成分には、血圧上昇作用があります。
・ペパーミント
※高血圧症の人には長期間・継続的・広範囲に多量の使用は避け、注意して使用しましょう。
アレルギー
精油の中には、アレルギーを引き起こす可能性のあるものがあります。
ウィンター・グリーン
※アスピリンアレルギーのある方は、使用しないでください。
(市販薬ではバファリンAがメジャーです)
ローレル
※アレルギー体質の方は、パッチテストを行ってから使用しましょう。
カモマイル・ジャーマン
※キク科のブタクサにアレルギーのある方は、パッチテストを行ってから使用しましょう。
光毒性
主に柑橘系の精油に含まれるフロクマリン類という成分には光感作(光毒性)作用があります。
・グレープフルーツ
・レモン
・ベルガモット
※これらの精油を使用する際は、
お肌に塗った後4~5時間は直射日光(紫外線)に当たらないようにしましょう。
なので、スキンケアに使う場合は朝ではなく夜をおすすめします。
同じ柑橘系でも、オレンジ・スィートにはこのフロクマリン類が含まれないため安心です。
エストロゲン依存性疾患
精油の中には、女性ホルモン(エストロゲン)と似たような働きをするものがあります。
女性ホルモンの働きを助けることで更年期など女性特有のお悩みにアプローチできる半面、そのホルモンの働きのために悪化してしまう可能性のある疾患もあります。
エストロゲン依存性疾患
- 子宮頚癌
- 子宮体癌(非依存性もある)
- 子宮内膜癌
- 乳癌
・クラリセージ
・サイプレス
・サンダルウッド
・スターアニス
・セージ
・パチュリー
・フェンネル
※上記のようなホルモン依存性疾患をお持ちの方は使用しないでください。
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